投資の構造は実はシンプル
株は買った時に安くて売る時に高ければ良い。
結局、このシンプルなテーマをあの手この手で実現
するために投資家は血道を上げるわけです。
ですが、それなら安い時に買えば良いんだ、みたいに
簡単にいかないわけです。
安い時に買えば良い。これは株に精通している人でも
してない人でも等しく追求する事ですが、その思考に至る
までの深さと言うか、準備は比べ物になりません。
例えて言うなら、弓道で勝ちたけりゃ、的の真ん中を
射抜けばいい、みたいなもんですよね。
将棋で勝ちたけりゃ、相手の玉を取れば良い、サッカー
で勝ちたけりゃ、相手より多く得点すれば良い。
言うのは易し、行うは難し。
それを実現するために、プレーヤーは尊い時間を捧げて
準備をします。
これは投資家も同じなんです。
ただ、投資のたちの悪いところは1人で始めて、ひっそりと
いなくなれるところ。
自分がどれだけ下手かわからずに参入して大ダメージを
受けて撤退してしまう人がいかに多いことか。
かく言う私も、いろいろな失敗をしてきました。
ですから、この記事は自戒の念も込めています。
株の売り買いのタイミングの難しさ
前回の記事で、投資家は「稲妻が輝く瞬間」に市場に居合わせ
なければいけない、という言葉を引用して、安い時に買いましょう
って言ったのですが、実は、「安い時」という判断がすごく難しい
んです。明らかに買いの時は、実は暴落している時なんですが、
この暴落時の集団心理では正常が判断がつかない場合も多くて
むしろ、保有している株を売り払ってしまいたくなる衝動にかられ
ると思います。
だって、たとえば、昨日まで1000万円あった資産評価が、次の日
見たら500万円になっていたとしましょう。しかもまだ下がる可能性
があります。
万が一、投資した会社が潰れたら、一円も回収できないかもしれ
ません。
こんな状況でも、まぁ、放っておけば、上がるでしょ、みたいに
楽観的に考えつつ、むしろ、今がバーゲンセールだ!と考えて
大量購入できる人が投資に勝てる人です。
ちなみに、暴落しても保有し続けていれば、5~10年で
元に戻る銘柄が多いです。ちなみに、バブルの頃の日本株
は3万円つけてたので、今が2万円行かないくらいですので、
全然戻ってないんですよね。そういう意味では、まだ時間を
かけて行けば3万円まで戻ってくれるのかもしれません。
いずれ買いのタイミングについてはお話したいと思っていて、
過去の投資家が発明したいろんな考え方や投資哲学を紹介
していきます。
分散投資という考え方
卵は同じかごに盛るな、
とは投資の世界ではすり切れるほど良く使われる
フレーズです。
一つのかごに盛ると、かごが落ちた時に卵が全部ダメに
なりますね。
ですから、卵は同じかごに盛るな、なんですね。
ちなみに、銀行預金しかしていない人がいると
しましょう。日本人の多くがこのタイプです。
ある証券会社の調べでは日本の世帯の14%しか有価証券を
保有していない、とあります。
・・・つまり86%の世帯が株や債権を保有していないという
ことです。
銀行にお金を預けるだけの人は、日本銀行券にオールベット
しているわけです。
現在は、日本円が安定しているので良いのですが、
日本円が弱くなった時は、苦労すると思います。
たとえば、別な国の通貨を持っておくのも良いですし、
株式や不動産を持つのも良いと思います。
一つのかごに盛らなければ、何だって良いんです。
その中で、株を選ぶ理由は何なのか?
それは、
1.投資信託なら少ないお金から始められる
2.インデックスファンドの投資信託なら放ったらかしにできる
3.インフレに対抗できる
ということが挙げられると思います。
それぞれについて、解説してまいりましょう!
1.投資信託なら少ないお金から始められる
株式投資の中でも投資信託というジャンルがあります。
これは、お金をファンドという機関に預けて、運用してもらう
というものです。
ちなみに、自分で好きな企業の株などを買い付けてくること
も可能ですが、株をまとまった数を購入しなければいけない
ので、価格が高くなる場合が多いです。
一方、投資信託ですと毎月の定期積立などでは500円から
積み立てることができるのです。
最初は少ないお金で投資を勉強したい場合には最高の
取引形態だと思います。
2.インデックスファンドの投資信託なら放ったらかしにできる
投資信託の良さは、毎月の積立額を決めれば後は毎月決まった日に
決まった金額を買い付けてくれます。
これは投資家がその設定を削除するか、引き落とす口座にお金がなく
なるまで続きます。
インデックスファンドの魅力は一度設定してしまえば、あとは放ったらかしに
できることです。
ちなみに、アクティブ運用する場合は買い付ける度に分析を行い、買いの
タイミングや取引価格を調べ上げます。そして、買い付ける時もなかなか
クリックができないのです。
「カチッ」
と押してしまえば、もしかしたら自分のお金が大きく目減りしてしまうかも
しれない、もしくは、本当に正しい買いポジションなのか?など、いろんな
思惑が頭の中を駆け巡ります。
ただ、この心理状態はまだ正しくて、取引に不安を残すのは普通なのです。
逆に、これで絶対上がる。間違いない。と思っている時ほど注意が必要です。
見落としている何かがないか、そういう時こそ、気を引き締めましょう。
3.インフレに対抗できる
私が株式に投資する上で、この理由はけっこうデカいです。
どうしてかと言いますと、2%のインフレ率を日銀が目指しているからです。
明治とかの日本では、10円が初任給だった、などという時代があったのです。
ですが、今では10円が初任給とか言ったら怒られますね。てか、誰も入らない
ですね。その会社。
なんで、昔と比べて今は多くのお金が必要になるのか?
それが「インフレ」の正体なんですね。
インフレはお金の価値を下げて、購買力を落とします。
現在、日本銀行では2%のインフレを目指していろんな財政対応をしています。
幸か不幸か、2%のインフレにはなっていませんが、2%のインフレは結構キツい
んですよ。
だって、10年経つと、2割以上高くなるわけです。100円だったものが122円くらい
になります。
この2割のコスト負担が消費者にまわされたら、どんどん物価が高くなるわけです。
そんな時に銀行預金をしていたらどうなるか?
預金額は変わらないのに、買える物は少なくなるんですね。お金の価値が下がる、
と言っても良いと思います。
ですから、意外にインフレは怖いのです。
そして、そのインフレに対抗できる投資商品の一つが「株」なんですね!
次の記事ではインデックスファンドについてもう少し詳しく解説しますね!
ではでは!