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~インデックスファンドでほったらかし投資~その14:個人型確定拠出年金iDeCo(イデコ)の受取方法

投稿日:2017年5月6日 更新日:

受け取り方は3つ

 個人型確定拠出年金の受け取り方は3つです。

1.一時金として受け取る

2.年金として受け取る

3.上記2つの併用

 この時、気をつけるべきは税金と手数料です。

 それぞれ解説しますね!

 1.一時金として受け取る場合
税金は退職金相当の課税方式です。

 退職金は所得控除がとても優遇されていて、計算式としては、

勤続年数20年以下は

 ・40万円×勤続年数

 勤続年数21年以上は

 ・70万円×(勤続年数-20年)+800万円

が所得控除額になります。

具体的に考えてみると、例えば、勤続25年で、
退職金が1000万円の場合の課税対象額を
考えてみましょう。

  まず、所得控除額については、2番目の式を
使いますので、

 70万円×(25年-20年)+800万円=1150万円

となりました。

 そして、課税対象額を出す計算式ですが、

課税対象額=(退職金収入金額-所得控除額)×1/2

という計算式ですので、

この場合は、
課税対象額=(1000万円-1150万円)×1/2
=-75万円

となります。
この場合、課税されない、ということです。

 ですから、こういう場合は確定拠出年金も一時金
で受け取ってしまえば課税対象額が少なくて済む場合
が多いんですね。

 2.年金として受け取る場合

 確定拠出年金は公的年金等控除の対象です。
しかも、他の雑所得と合算されて源泉徴収されますから、
公的年金と合わせて一定の額を超える場合は確定申告が
必要となります。

 確定拠出年金の計算については、
・所得税:年金の収入金額×約7.66%

が税金として出て行くことになります。

 また、このほかに振込み手数料が300円ほど毎月
かかりますので、コストが意外と高いんです。

  3.上記2つの併用の場合

 一般的に、60歳で定年退職して退職金をもらうという
スタイルが多いと思うのですが、退職金が多く出る場合
は退職金と確定拠出年金の一時金を足した額で課税
所得を計算するため、多くの税金を納めないといけない
場合があります。

 だいたい2000万円以上の退職金を得る方は一時金で
全部受け取ると多く課税される傾向にあるようです。

 ですから、そんな時は、60歳から65歳までを年金の
スタイルで受給して、65歳で一時金全額をもらえば、
課税所得を圧縮できます。

受け取り方のモデルケース

 具体的な例で考えてみます。
30年勤務して退職金が1500万円だった方が、
確定拠出年金を800万円積み立てていた、という
想定にします。

一時金で受け取ると、1500万円の退職金に確定拠出
年金800万円を足すので2300万円となります

 課税対象額=(2300-1500)×1/2=400万円

が課税対象となります。

 この場合ですと、税金は372,500円となります。
(国税庁のホームページがあるので、そこを参照しました! https://www.nta.go.jp/shiraberu/ippanjoho/pamph/koho/kurashi/html/02_3.htm)

 これに1回の振込み手数料を300円とすると、
372,800円がでていくお金ですね。

 次に全額年金として受け取ると考えます。
わかりやすように、10年確定型にして、1回あたり300円の振込
手数料がかかるとしましょう。

 この場合、1年あたりの振込み額は80万円ですから、
所得税:80万円×7.66%=61,280円
ほかに、振込手数料が300円×12ヶ月=3600円ですので、
61,280+3600=64,880円
が1年あたりのでていくお金ですから、10年とすると、
648,800円かかりますね。

ちなみに条件を同じにするために、退職金についても考え
ますが、1500万円のみもらうので、 退職金の課税所得は
課税所得=(1500万円-1500万円)×1/2=0
です。

 次に、5年間は年金受給、その後、一時金として残額を
もらうスタイルです。

まず、退職金についてですが、先に記載したとおり、1500万円
のみもらうので、 退職金の課税所得は
課税所得=(1500万円-1500万円)×1/2=0
です。

次に5年間の年金額ですが、先の計算ででた数字を使って、
64,880円が1年当たりにかかるお金ですから、これを5年、
つまり5倍すると、
64,880円×5年=324400円

で、5年後に残額を一時金でもらうので、1年当たり80万円
出していてそれが5年ですので、80万円×5年=400万円が
すでに支出されています。
ですので、もともとあった額の800万円から引くと、
800万円-400万円=400万円という残金ですから、

課税所得は、

課税所得=(400万円-0万円)×1/2=200万円
で、先ほどの国税庁の退職金の税金掛け率でやると、
課税額は102,500円となります。そこに振込み額の
300円を足して、102,800円。

 トータルコストとしては、

324,400円+102,800円=426,900円
となりました!

・・・つまり、30年勤務して退職金が1500万円だった方が、
確定拠出年金を800万円積み立てていた、という
想定では、一時金で全部貰った方が課税負担は少ない!

という結論ですね。

受け取り方のモデルケース~その2~

次に、30年間勤務して、1500万円の退職金で、積立金が800万円
なら、一時金でもらうのがもっともコストが少ない結果となり
ました。

気を取り直して、30年勤務して退職金が2000万円だった方が、
確定拠出年金を800万円積み立てていた、という 想定にすると、

1.一時金で受け取った場合の課税金額は
872,500円で、ここに振込み金額を入れると、
872,800円となります。

2.はまず退職金で152,500円課税されます。
次ぎに、年金で受け取る部分のコストですが、これは変わらず、
648,800円です。

 つまり、152,500円+648,800円=801300円かかります。

3.についても、まず退職金で152,500円課税されます。

次に、5年の年金と一時金で受け取る金額は変わりませんから、
426,900円を足すと、579,400円がトータルコスト。

という感じです!

ですから、この場合は、年金でもらっておいて、65歳の時に一時金
で一括でもらう方がコストが少なくなります。

こんなわけで、条件によって、有利な受け取り方が違って
きますので、ご自身の状況を分析して受け取り方を考えて
いきましょう!

 ではでは!!

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